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ボクはお散歩が大好き

第1章 ボクはお散歩が大好き

ボクはお散歩が大好き。

飼い主の百合子さんのことはもっと大好き。

「ワンワンワン!」

――――お散歩!お散歩!お散歩に連れて行って!\(゚∀゚)/

ボクはいつものようにケージを揺らして百合子さんを呼ぶ。

「ああ…そろそろお散歩の時間だったわね」

百合子さんはケージからボクを出し、慣れた手付きで首輪にリードをつける。

――――わぁい!わぁい!お散歩だ!お散歩だ!(*゚∀゚)=3

人気《ひとけ》のない夜の公園で、リードに繋がれたままボクはぴょんぴょん駆け回る。

「そろそろ帰るわよ」

――――いやだ!いやだ!もっと遊ぶんだい!(≧□≦)

ボクは地べたに寝転び、足をバタバタさせてダダをこねる。

「じゃあずっとそこで這いずり回ってなさい」

百合子さんは冷ややかに言い放ち、ボクを置いて行ってしまった。

――――あっ…ひどいや、百合子さん!(;Д;)

ボクは慌てて彼女を追った。

が、ふいにどこからともなく懐中電灯の光を当てられた。

制服みたいなのを着た男の人が怖い顔でボクを見下ろしてる。

「良い歳をした男が、全裸で首輪なんかつけて何してるんだ?」

「……いえ………そのう……違うんです、おまわりさん…これはお散歩――――」

「ちょっと署まで来てもらおうか」

────わぁぁぁ!百合子さん早く戻ってきて!百合子さん!百合子さん!百合子さ………百合子さまぁぁぁ!( ;∀;)

僕はそのまま強制連行された。

《おわり》
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