
お面ウォーカー(大人ノベル版)
第3章 ケータイ地域ニュース速報。
「そうやなぁ、これ持って帰って、リビングにでも飾ったらええわなぁ」
男性は機嫌良く言った。
良夫は、小さくガッツポーズをすると、こちらも機嫌良く、作業服に着替えた。
長谷川は、作業服姿でスツールに腰掛け、なにやら険しい表情で携帯電話をながめるいる。
「おいおい、天王寺区で警察の職務質問中に逃亡した男がいるんやて。わりと近いやんか」
それに対して、他の良夫が返す。
「職務質問て、そいつはなんか悪いことしよったんかな? なんもしてない男やったら、別に恐れることないんちゃう?」
「違うんや。携帯の情報によると、警察官は、指名手配中の強盗殺人犯に似てるなと思って、声をかけてみたらしいで」と長谷川。
そんな数分前の情報が、すぐにニュース速報として届くのか?
良夫は、それが疑問だった。
「てか、そのニュースはほんまなん?」
「田中さん知らんのかいな。このニュースは、ヤフグルから出てるやつで、全国にあちこちに話題を探してるヤフグル記者とかいう人がいてるわけや。だから、この近辺でもヤフグルの記者がうろちょろしてて、なんかあったら、すぐに記事にしよる。俺は地域登録してるから、大阪近辺のニュースしか来ないけど、こんな犯罪絡みの話やら、お得情報なんか、すぐにきよるで」
長谷川は、良夫に携帯電話の画像を見せた。
だが、良夫はすでに、ロッカールームから出ていた。
「おらんのかい」
男性は機嫌良く言った。
良夫は、小さくガッツポーズをすると、こちらも機嫌良く、作業服に着替えた。
長谷川は、作業服姿でスツールに腰掛け、なにやら険しい表情で携帯電話をながめるいる。
「おいおい、天王寺区で警察の職務質問中に逃亡した男がいるんやて。わりと近いやんか」
それに対して、他の良夫が返す。
「職務質問て、そいつはなんか悪いことしよったんかな? なんもしてない男やったら、別に恐れることないんちゃう?」
「違うんや。携帯の情報によると、警察官は、指名手配中の強盗殺人犯に似てるなと思って、声をかけてみたらしいで」と長谷川。
そんな数分前の情報が、すぐにニュース速報として届くのか?
良夫は、それが疑問だった。
「てか、そのニュースはほんまなん?」
「田中さん知らんのかいな。このニュースは、ヤフグルから出てるやつで、全国にあちこちに話題を探してるヤフグル記者とかいう人がいてるわけや。だから、この近辺でもヤフグルの記者がうろちょろしてて、なんかあったら、すぐに記事にしよる。俺は地域登録してるから、大阪近辺のニュースしか来ないけど、こんな犯罪絡みの話やら、お得情報なんか、すぐにきよるで」
長谷川は、良夫に携帯電話の画像を見せた。
だが、良夫はすでに、ロッカールームから出ていた。
「おらんのかい」
