
お面ウォーカー(大人ノベル版)
第6章 ヒーローがいるなら、これもいる。
「あの女ヤバいんじゃね? 早く逃げなさいよ」
良夫は、見てるしかない。非力な自分が行ったって、二人とも叩かれるに決まっている。だが、あの女だけ叩かれるのは、かわいそうだ。だけど、自分は助かる。
「うん、それでいい」
出入り口に向かって、帰ろうとする。
だが、何か後ろ髪を引かれるような気がした。
もう一度振り返る。
「えぇっ!」
女性が、こちらに向かって走ってくる。
その後ろをメンドウジャが、追いかける。
女性は良夫に、「助けて」と言っている。
「やなこったい!」なんて、口が裂けても言えない。
茶色いショートの髪にサングラス、紫をベースにした斑模様のダウンジャケット。下は紺のミニスカートにレッグウォーマー。
年齢は、二十代後半から三十代はじめくらいだろうか。正直、サングラスのせいでよくわからない。
メンドウジャは竹刀を上段に上げ、こちらに向かってくる。
女性は、良夫の後ろに隠れ、キュッと腕を掴む。
「え、ちょっと待て、あんたなにしてんだ」
突然腕を掴まれ、後ろに気を取られた良夫が、次に前を向くと、目の前にはメンドウジャが、『メーーン!』と声を出し、竹刀を振り落とす。
「うわっ!」と焦る良夫は、薄く濡れた芝生に足を取られ、バランスを崩し後ろにいた女性と共に、横に倒れてしまった。
竹刀は二人の横を、すれすれに振り落ちた。
軽くパニックを起こし、足をバタつかせた良夫は、運良く竹刀の先を両足で挟んだ。
そして、すぐに落ち着き、起き上がろうとして俯せになった。その時、メンドウジャの手から竹刀が抜けた。
良夫は、見てるしかない。非力な自分が行ったって、二人とも叩かれるに決まっている。だが、あの女だけ叩かれるのは、かわいそうだ。だけど、自分は助かる。
「うん、それでいい」
出入り口に向かって、帰ろうとする。
だが、何か後ろ髪を引かれるような気がした。
もう一度振り返る。
「えぇっ!」
女性が、こちらに向かって走ってくる。
その後ろをメンドウジャが、追いかける。
女性は良夫に、「助けて」と言っている。
「やなこったい!」なんて、口が裂けても言えない。
茶色いショートの髪にサングラス、紫をベースにした斑模様のダウンジャケット。下は紺のミニスカートにレッグウォーマー。
年齢は、二十代後半から三十代はじめくらいだろうか。正直、サングラスのせいでよくわからない。
メンドウジャは竹刀を上段に上げ、こちらに向かってくる。
女性は、良夫の後ろに隠れ、キュッと腕を掴む。
「え、ちょっと待て、あんたなにしてんだ」
突然腕を掴まれ、後ろに気を取られた良夫が、次に前を向くと、目の前にはメンドウジャが、『メーーン!』と声を出し、竹刀を振り落とす。
「うわっ!」と焦る良夫は、薄く濡れた芝生に足を取られ、バランスを崩し後ろにいた女性と共に、横に倒れてしまった。
竹刀は二人の横を、すれすれに振り落ちた。
軽くパニックを起こし、足をバタつかせた良夫は、運良く竹刀の先を両足で挟んだ。
そして、すぐに落ち着き、起き上がろうとして俯せになった。その時、メンドウジャの手から竹刀が抜けた。
