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不埒に淫らで背徳な恋

第5章 【贖罪することが救いなのでしょうか?】





「慰謝料も何もかもいらないから……お願いします、別れてください」




「解放してくださいって母さんに言ったそうだな?何で?俺だけが悪者じゃん」




テーブルの上に指輪を置いた。
もう、限界だ。
調停離婚でも構わない。




「今までありがとう……さよなら」




最後はちゃんとお別れ言わせて…?
これ以上嫌悪感抱きたくない。
思い出つまったこの場所とも今ここで終わる。




さよなら、稜ちゃん。




大好きだった人。




今は変わり果ててしまったけど。




腕を掴まれ止められる。
やっぱり……簡単にはいかない。
わかってたつもりでちゃんとわかってなかったのかも。
ここまで変えてしまったのは稜ちゃんの言う通り私なの…?




どうしよう……力で勝てる相手じゃない。




もう目が据わってるもん………
改めて身の危険を感じた。




凄い腕力で寝室まで引きずられ無理やり押し倒された。
ヤバい…!携帯はカバンの中だ。
ここじゃ会話が聴き取れない。





「やめて…!離してってば!」




せめて大きな声を出して拾えるようにする。





「瑠香…?今の俺なら中で出しても妊娠しないかな?」




血の気が引いた。
凄い力で押さえられて身動き出来ない。
馬乗りしながらベルトで手を縛られる。




「ちょっ…稜ちゃん!?何考えてるの!?」




「決まってるだろ?試すんだよ……本当に妊娠しないかどうか」




ブラウスのボタン全部引きちぎられた。
唯一動ける足も恐怖で上手く動かせない。
身体をよじり抵抗する。




荒々しく胸を揉まれ泣くしかなかった。




「やめて…!稜ちゃん、これレイプだよ!?犯罪なんだよ!?」




「夫婦なんだから当たり前の行為でしょ?それとも俺のこと訴える?」




無理やり脱がそうとしてきたから思いきり蹴った。
後ろに吹き飛んでベットから落ちた稜ちゃんを確認して起き上がる。
すぐさま覆い被さられて逃げるタイミングを逃してしまった。




抵抗すればするほどエスカレートするのもわかってる。
でももう私にも余裕はない。
犯されるのだけは阻止しなければ。




見上げていた稜ちゃんの顔から横の壁に視界は移った。
頬に鈍い痛みと血の味。








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