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不埒に淫らで背徳な恋

第7章 【愛欲に溺れるのは不修多羅ですか?】





可愛くウインクなんかしちゃって、これはおねだりされるんだ…と心得ている。
ハイハイ、全部奢らせて頂きますよ。
いつもよりグレードアップしたお店が良いんだろうな。
そう思って腹を括ったのに。




「私たち、佐久間マネージャーのお家で飲みたいです」




「えっ!?私の家!?」




何とも拍子抜け。
まさかの発言で声裏返った。




「え、狭いよ?何せ独り身だから」




「騒いだりはしないので良いですか?私たち何か作ります」




「いや、それは良いけど…」




全員で6人今の家に入って来たのを想像する。
ギリ座れるか。




「やった、じゃあ決まり!」




「え、本当にそんなんで良いの!?いつもよりグレードアップしたお店じゃなくて!?」




パソコン画面を指差しても答えはNOだった。
私の私生活が見たいらしい。
そんなん普通だよ、皆と変わらないって。
ていうかそんな生活感ない?
そこまで喜んでもらってるの申し訳ないけど。




えっと、普通の独身アラサー女子です。




皆で電車を乗り継ぎ、マンションにやって来たが。
都心から離れてるし2LDKで安い。
10階で夜景は綺麗だけどね。




「え、広いじゃないですか」



いつもは散らかってるのを片付ければね。
リビングは20畳で広い方かな。
L字型ソファーは奮発して引っ越し時に買いました。
やっと役に立つ時が来たみたい。




適当に座ってもらってグラスを出す。
料理とお酒を持ち込んで改めて祝賀会スタート。
おつまみはいくつか本当に作ってもらった。




自宅に皆が居るって何か変な気分。
部長は家族と約束があったみたいで不参加だったけど結構ギリギリだから良かったかも。
明日は休みともあって皆いい感じに仕上がってきている。




「ん、もうダメ……やめときな?」




今日は珍しくワイン飲んじゃってる田中くんのグラスをストップした。
ほっぺがピンク色でのほほんとしてる。




「ハイ……そうします」




目がトロンとしててだいぶ回ってるね。
ていうか、皆潰れちゃってるじゃん。
こりゃお泊りコースだな。








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