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不埒に淫らで背徳な恋

第8章 【本能のまま乱れ咲くのは愛と呼べるでしょうか?】





って言ってるそばからぁ…!!




人目を憚る休憩ルーム。
新規企画立ち上げで残業が続く私と月島くん。
油断したつもりはなかった。
仕事だと割り切って接してきたのにどうしてこんなに欲情されるのか。




コーヒーメーカーのすぐ傍で壁に押し倒されている。
夜の会社で二人きりなんてよくあることだった。
これから嫌でも長く濃い時間を共に過ごすパートナーというか、この企画では信用出来るバディみたいな存在だったのに。




「ん……ちょっと…!月島…くん」




抵抗する手は片手で押さえ付けられ、もう片方の手で顎クイされたまま唇は重なっている。




こんなの身動き出来ない…!
こじ開けるように侵入してくる舌で口内を犯される私は頭の隅でこの状況をどう切り上げようか悩んでいた。




有り難いことに欲情されて
またしても無理やりキスされて、脚の間に月島くんの脚が入ってくる。
しまった……今日に限ってタイトスカートだ、私。




「どうしてそう僕を煽るんですか…」




煽ったつもりもない。
ただ目が合って、そのまま数秒間見つめていただけだ。
特に目で会話した覚えもない。
一息ついて微笑んだら押し倒されていた。




それがダメだったんなら睨みつけてあげようか…?




「それもヤバいですね……抑え効かなくなります」




ってダメじゃん…!
再び奪われた唇は噛むことで阻止した。
煽ったんじゃないってば。
押さえつけられていた腕が解かれ近過ぎた身体を押し退けた。




また顔が近付いて来たかと思えば肩に乗っかかってきた頭。
フゥーと息を吐いて落ち着きを取り戻しているのか。
熱い身体から速い鼓動が聞こえてきた。




「ずっと忙しいじゃないですか……マネージャーの顔見て癒やされようとしたけど理性吹き飛んじゃいました」




激しいキスだったから私もまだ少し肩で息してる。




「次はないって言ったのに…」




「嫌です…!そんなこと言わないでください」




二人きりだからって理性失われたら困る。
これでも私、久しぶりなんだよ?
この前もそうだったけど無理やりされるキスは本気で好きな人じゃないと受け入れ難い。








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