テキストサイズ

不埒に淫らで背徳な恋

第8章 【本能のまま乱れ咲くのは愛と呼べるでしょうか?】





「それは…困ります…!私はゆっくりと進みたいです」




手を退けて再び見つめ合う二人。




「もし社長が急に走ったり暴走したりしたら私が止めます……怒ります」




「うん、それも良いね」




「随分と待たせてしまうかも知れません」




「うん……我慢出来るかな?」




「社長…!」




「そう呼ばれると萎える…」




わざとですよ、理性働いてもらう為。
焦りたくない。




「結構長い間、色んな意見擦り合わせてきた私たちじゃないですか」




「今の顔……本気で煽ってないの?無自覚とか、この先思いやられるな」




ギュッと握り返される手を受け入れていた。




「私、サディストだって言いましたよね?無自覚かどうかはさておき、こういうことも平気でしちゃうみたいなんですけど」




「だよね……僕はそれに何度も勘違いさせられてきた身だから心得ているよ」




「さすが付き合い長いだけありますね」




「そう思うとやりやすいでしょ?僕って」




「それはこれから見極めていきます」




「やっとここまで来たんだ、逃すつもりはないけどね」




「何だ、根っからのマゾヒストじゃないんですね?」




「がっかりした?でも面白そうじゃない、サディスト同士も。どちらが先に折れてマゾヒストになるか」




「負ける気がしないんですけど…」




「プハッ…!瑠香ちゃん最高」




カチッとシートベルトを外したら最後のひと時を惜しむように服の袖を摘んできた。




「このまま本気で落としにかかるけど良い?」




スマートに見えて実は肉食系なんだ、社長は。
焦らされるの好きじゃないみたいですね。
そう来られたら余計焦らしたくなる。
それともわざと引っ掛けに来てます…?
引っ掛かりましょうか?




「押し付けでなければ……ハイ」




慎重に来てください。
結構面倒くさい女なんです。
年上だから…そうなっちゃうんでしょうか。




「そうだね…」




何度も頷き自分に言い聞かせているよう。
では、もうこの辺で。




ドアを開け降りる。
名残惜しそうに私を見る社長にニッコリ微笑んだ。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ