不埒に淫らで背徳な恋
第9章 【無い物ねだりの先には報復だけでしょうか?】
「あぁ…!」
大きな声が漏れて枕に深く頭を沈ませた。
顎のラインしか見えなくなる。
根本が痙攣し始めた。
喉の奥まで咥える。
「あっ……瑠香、もうそろそろ」
身体を起こしたのは私の方。
起き上がろうとした彼を制止するように跨がる。
もう完全に準備が整っているにも関わらずまだ手で攻めは続けてる。
「ゆっくりがいい…?それとも早くする…?」
手の動きを聞きながら言った通りに動かすとさすがに止めてきた。
「手でいくのは嫌だ……挿れたい」
「挿れたらすぐいっちゃうんじゃない?」
「頑張るよ」
小さな引き出しから取り出したコンドーム。
新しい箱を開けていると
「良かった…使い古しじゃなくて」と隣から聞こえてきた。
自分と使う為に用意した…とでも思ってるのだろうか。
もう当分使うことはないだろうと捨てようかとも思った。
これは佐野くんとしていた時にまとめ買いした残りなのには間違いないが。
さすがにそれは不謹慎だろうと瞬時に働き新しい箱を開けた。
本当は使い古しがあってあと2個残ってたはずの箱は違うところに直してる。
私も頭のどこかでこんな日が近いことを感じていたわけだ。
慣れた手付きも如何なものか。
でも今さら下手な演技も出来ない。
「え……着けてくれる感じ?」
表裏を確認しながら息を吹きかける。
「嫌…?自分で着ける?」
「ううん、着けられるの初めてかも」
「ふーん、そんな女の子今まで居なかったんだ?」
「あの瑠香ちゃんがねぇ……本当ギャップがヤバいね」
チラッと目が合うも装着しているとそっちに視線が向いて感じているようだ。
久しぶりにMAX状態を目にして子宮が疼いてる。
「私も、あの小山社長とこんなことする日が来るなんて思いもしませんでした」
「この状態で瑠香ちゃんに戻るのもズルいね…」
「装着出来ました……どっちで続けます?」
「え…?」
「社長の知ってる瑠香ちゃんか、まだ知らない私でするか…」
体勢を整え、挿入る寸前。
先端がもう入口に当たっている。
手で握りながら目で仰ぐ。