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不埒に淫らで背徳な恋

第12章 【エピローグ】





「えっ!?!?」




とある日の朝。
いつもの社内ミーティングにて、
いつもの自身の受け持つ案件での進捗状況を報告したついでに。




「あと、最後に私事ですがホワイトデザインの小山社長との婚約は解消しましたのでこの場を借りてご報告しておきます」




そう言ったら全力で皆からの何故?が返ってきた。
そうだよね、こうなることは想定内。




「本当、私のプライベートな件でご迷惑をおかけして申し訳ないです。社長からは有り難いことにビジネスでは変わりなく今後とも宜しく…とお言葉を頂いておりますので」




「でも…っ」




動揺する後輩たちを一蹴すべく、深く頭を下げた。




「貴重な朝の時間を割いてしまい申し訳ありません、私もより一層精進しますので今後とも宜しくお願いします」




正直、ホワイトデザインとの取引が停止すると大打撃を受けるのは間違いない。
もっと慎重になるべきだったし、自身の軽率な行動で皆に迷惑をかけてしまうことがこんなに恐ろしいことなんだって改めて気付いた。




それを見越しての最後の春樹さんのセリフ……大人過ぎるよ。
春樹さんじゃなければ破綻してたよね。




「以上です」と言ったのに皆、心配そうに見つめてくる。




部長がその空気を預かり、言葉をかけてくださった。




「会社じゃなくて、心配なのはお前自身だよ。恐らくここに居る皆、同じ気持ちだと思うぞ?」




わかってる。
皆、優し過ぎるから。
でも甘えるわけにはいかない。
勿論、意固地になってるわけでもない。
甘える時には甘えさせてもらいます。




「略奪……ですか?」




「えっ…?」




急に核心をついてきたのは私をよく知るみなみちゃんだった。
本当、絶妙に鋭い。




言うか言わずに終わるか悩んでいたけどお陰で決心がついた。




「佐久間マネージャーの中に大切な人が居るから解消されたんですよね?解消したのはマネージャーからでしょ?」




「お、それならちゃんと聞いておきたいな」って部長まで!朝ですよ!?




「では、手短に…」と話し出す私も私だが一応、伝えておかねば。
ていうかあの式典の件でもうバレてる気がするけど。








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