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不埒に淫らで背徳な恋

第2章 【秘密を共有するのは罪ですか?】





「いえ、会社帰りに寄ります」




「わかりました、診察は7時までですので15分前には受付するようにお願いします」




これで良かったんだよね…?
元々一人で受けるつもりだったし、
ただ自分の身の潔白を証明出来るものがあれば…と思い立ったから。




稜ちゃんは……知らない、出来れば一人で受けて来て欲しい。
って、一人でレディースクリニック行け…なんて薄情過ぎるか。




持て余した時間を消化して、嘘の退勤メールをしては改札を通り過ぎて行く。
たまには私も待ってみるか。




「ヒトリ…デスカ?」




突然声をかけられスマホを触っていた私は顔を上げてびっくりした。
うわ、外国人!?
カタコトだけど一生懸命日本語で話そうとしてくれている。




綺麗なブロンドヘアーで青い瞳。
めっちゃイケメン……って見惚れてる場合じゃなくて。
英語、だよね?




「英語話せますか?」と英語で話しかけてみる。
一瞬驚いたように見えたけど「助かります」と返ってきた。
よくよく聞くとどうやらナンパらしい。




「彼氏が来るまでで良いので一緒に居たい」と……どうしようか。
本当にもう稜ちゃん来ちゃう。




「凄く勇気出しました、君はとても綺麗です」




「ありがとうございます」




彼氏、ではなく旦那…なんだけどな。




「私、結婚しています」と言ったらオーバーリアクションしながら「僕は二番目でもいい」ってそれはダメでしょ。
何か誰かさんみたいなこと言ってる。
あれ?私、ひょっとしてモテ期!?




「瑠香、何してんの?」




ようやく現れた稜ちゃん。
待ち合わせ場所で誰かと居るなんてことは今まで一度もなかった。
焦ってる…?それとも怒ってる…?
眉間のしわが怒りを表している。




「誰?」




「えっと…道聞かれただけ」




英語で「旦那さん?」と聞いてくる。
稜ちゃんは英語話せない。
けど何となく雰囲気で感じているのかも。
グッと肩を抱かれ外国人に牽制してる。




流暢な英会話で話す私たちを見て面白くはないだろう。
「ナンパだろ?」とすぐにバレて引き離す。
無視して行こうとする稜ちゃん。
強く私の手を握り引っ張られる。








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