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不埒に淫らで背徳な恋

第13章 【番外編〜快くんと瑠香の日常〜その①嫉妬】





「え?山路くん?どうしたの?」




「ごめん…こんなチャンス、二度と来ないんじゃないかと思って」




パッと離れた山路くんは落ちたカバンを拾ってくれた。




「こんなこと言うの頭おかしいって思われるかもなんだけど…今だから言わせて?」




「ん……うん」




「綺麗過ぎてビックリした。当時も可愛かったけど今の佐久間は想像以上…」




ん…?ムムム、これは……
もしかすると、もしかしてだったり?
通話状態のままになってる。
聞いてて大丈夫か?発狂したりする?
意地悪が過ぎるかな。
飲んでるからって悪ふざけはダメだよね。




「ごめん、高校の時告白出来なかった…勇気なくて」




「えっ?」




マジ!?山路くんが!?私を!?
そんなの全然気付かなかったし、山路くん彼女居たよね?確か年下だったような。




「ワンチャン……あるかな?」




嗚呼、そうか。
堂々とセフレにならないか?ってことね。
既婚者だって知った上で誘ってきてるわけだ?
だから結婚出来ないんだよ。




これ聞いてる快くんめっちゃ怒ってそう。




「何言ってるの?私、結婚してるよ?言ったでしょ、子供も居るし」




「あぁ、わかってる……けど久しぶりなんだよ、こんな気持ち」




「こんな気持ちって?」




「見た瞬間胸がザワついて全部持ってかれる感じ」




「勘違いじゃない?もう他の誰かのものってわかったんなら身を引くべきだと思うけど?」




「勘違いかどうか確かめようか?」




「ちょっ…!山路くん…!」




壁側に押され手を付いてきた。
壁ドン状態で顔も近い。




「酔ってるでしょ?悪いけどその誘いには乗らないから手退けてもらえる?」




これ以上は危険ね。
携帯も切らなきゃだけどちょっと動けない。




「なぁ、確かめようよ」




「しつこい」




「佐久間…綺麗だよ、昔から……ウッ!」




思いきりヒールで足を踏んづけた。




「ごめんね、旦那さんしか興味ないの」




逃げようにも痛みに耐えてる手が私の腕を掴んでる。




「ワンチャンだっけ?悪いけど他あたってくれる?」








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