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不純異性交際(下) ―それぞれの未来―

第3章 始まる新生活


「明日午前中に不動産屋に行くんだけど、アンナも来てくれる?荷物乗せてもらっちゃったし、アパートにも一緒に来てほしいな」


「当然!行きます!ヒマなんで!」


「ふふ、ありがとう。私…バラ組がいなかったらどうやって離婚を乗り越えたのかなぁ」


「そんなこと言わないでよ。これからは独身同士、人生楽しみましょうよ~」



アンナにそう言われると、なんだかこれからの人生が楽しくなる気がしてくる。


それから私たちは、引越し先のアパートの話や、いくつになっても尽きない”オトコについて”の話なんかに花を咲かせた。



深夜0時を過ぎ、アンナがウトウトしてきたのでベッドに促すとすぐに彼女は眠った。



私もソファで横になると、自分でも意外なほどすぐに眠気に襲われた。




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雨の音で目が冷めた。


また今日も雨か…。


そういえばフミは雨男だったな。

そんなどうでもいい事が頭に浮かび、ザァァと聞こえる雨音に目を閉じた。




アンナは昨日買ってきたロールパンをオーブンであたため、ミルクコーヒーと一緒に持ってきてくれた。



「ありがとう」


「雨、やだねぇ~~。天気予報はっと…」

テレビのリモコンを替えるとすぐに天気予報が映し出され、今日は1日中降り続く…と女子アナが言う。



私もアンナも「あらら~」「マジかぁ」とため息をついた。




支度をしてアンナの車に乗り込み、不動産屋へ向かう。




ケータイを確認すると、瀬川くんから

[分かった。なんかあったら連絡して]

とメッセージが入っていた。




私はこれから鍵をもらいに行くことを告げると、すぐに返事が来て”夕食を一緒に”、という事になった。



新しいアパートに着くとアンナも一緒に段ボールを運んでくれる。


部屋に入るとまだカーテンも何もかもない部屋で、アンナがはしゃぐ。




「いい部屋!なんか…ミライっぽいなぁ~(笑)」


1LDKで、キッチンが広く取られた間取りは内見のときからなかなか気に入っていた。


「ふふっ、これから独り身だし。思いっきり好きなもの料理しようと思って」



「いいじゃん、いいじゃん。いつでも食べに来るよぉ(笑)」



それからアンナの提案で、一緒にカーテンや家具を買いに出掛けた。

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