
不純異性交際(下) ―それぞれの未来―
第37章 その後の物語
私たちは33歳になった。
私は可愛らしいデザインの招待状を、にこやかに眺めていた。
2ヶ月後に、綾香ちゃんとコウヘイくんの結婚式が執り行われるのだ。
あの新年会での鉢合わせ事件により、コウヘイくんは綾香ちゃんの存在の大きさに気付き、正式に付き合い始めた。
今では「コウヘイは綾香ちゃんには弱いよな~!」とまわりから言われるほどの関係だ。
綾香ちゃんはいつもコウヘイくんに付いて回り、なにかと面倒を見た。
そんな綾香ちゃんの献身的な姿に、コウヘイくんも表情を緩める事が増えていった。
綾香ちゃんの花嫁姿、可愛いだろうなぁ…。
2人の式に思いを馳せていると、玄関先でドサッと荷物をおろした瀬川くんがこちらにやってきて言った。
「お、届いたんだ。すげえ派手な招待状だな(笑)」
「うん、綾香ちゃんらしいよね、フリフリで(笑)」
いろいろあったけれど、私たちは2人の結婚を心から祝福していた。
