ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第11章 物知らず
「ひなちゃん、お薬って飲んだことある?」
あるわけがないので首をフリフリと横に振った。
「ここに3つあるけど、飲む順番とかは決まってないから、ひとつずつ飲んでもいいし、全部まとめて飲んでも大丈夫。ただ、必ずお水で飲むようにしてね。」
と言って、わたしの手のひらに薬をひとつ出してくれた。
初めて見る白い粒。
こんなので身体に効くってなんか不思議な感じがした。
「とりあえず、まずはこれひとつ飲んでみよっか。」
コクッ…
頷いて、手のひらに乗せられた薬を口に入れる。
パリッ…
ゔっ、苦っ‼︎
「オェッ……ケホケホッ…ケホッ…ケホケホッ………」
「ひなちゃん!? もしかして、今噛んじゃった!?」
え…?噛んじゃいけなかったの?
「ケホッケホッ……ハァハァ…ケホッ………」
「ひなちゃんお水飲める?ゆっくり深呼吸しよう。すみません、すぐに五条先生お願いします!」
まこちゃんは咳き込むわたしを見て、背中をさすりながらナースコールで五条先生を呼んだ。