ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第11章 物知らず
すると、30秒くらいで五条先生がすっ飛んできた。
「大丈夫か!?落ち着け、ゆっくりゆっくり。」
五条先生はわたしの手首を掴んで脈を測りながら背中をさすってくれる。
「ハァハァ…ケホッケホッ……ハァハァ……」
少し落ち着いたけど、わたしの目はすごく涙目。
「ひなちゃん、薬噛んじゃったんです。それで苦くて吐き出して…。」
「は?薬噛んだ?…もしかして、薬の飲み方知らなかったか…?」
とりあえず、まこちゃんと五条先生の会話から、薬は噛むものではないということだけはわかった。
「コクッ…シラナカッタ…」
「とりあえず水を飲め。」
と言ってコップを渡されたのでゴクゴクと飲む。
そして、五条先生は丸椅子に座り、わたしの目線に合わせて話始めた。