ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第90章 デート
そして、
「ひなお腹空いてないか?お粥作ったんだ。朝から何も食べてないから、少しだけでも食べないか?」
「おかゆ?」
「うん。ひなの好きなさつまいも粥。前に、お母さんに作ってもらっただろ?遅くなっちゃったけど、今から一緒に食べよう。」
せめて、一緒にご飯を食べる約束だけでも果たしたい。
それに、薬も飲ませておきたいし。
というのは後付けで、俺のわがままな思いでそう言ったけど、
「コクッ…食べる。」
と頷いてくれたので、ひなの身体を起こしてそのままリビングで一緒に食べた。
「食べられるだけでいいぞ。無理しなくていいからな。」
食欲はあまりないだろうと、お茶碗に半分だけお粥をよそって渡したが、
「これ、お母さんの味と一緒だよ。おいしい…もうちょっと食べる。」
って、少しだけおかわりもしてくれて、思いの外しっかり食べてくれた。