ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第90章 デート
「美味しいか?」
「うん。冷たくて、おいしい。」
6時間近く寝た甲斐あってか、熱は少し下がってくれて、ひなも起きて早々にお腹が空いたと、またさつまいも粥を食べてくれた。
ただ、喉の痛みが強いようでお茶碗半分しか食べられず、
「アイス食べるか?」
と言うと、ひなはご機嫌でアイスを頬張った。
「お熱はちょっと下がったけど、喉が痛いんだな…まだしんどいな。」
そう言いながら、ベッドの上で嬉しそうにアイスを食べるひなのおでこに手を当てる。
「ちょっとしんどいけど、アイス食べたら元気になるよ。すごく美味しいの、五条先生も食べる?」
って、いつも食べるアイスなのに、熱が出た時に食べるアイスの特別感を覚えてしまったようで、嬉しそうに俺にあーんとスプーンを向けてくる。
真っ赤なほっぺをして、無邪気な笑顔を見せるひながかわいい。
「そんなにアイス気に入ったのか?これから熱出たら毎回食べるって言い出しそうだな。笑」
と言いながら、ひなにひと口アイスを食べさせてもらい、
「美味い。ありがとう。」
と頭をぽんぽんすると、ひなの赤いほっぺがさらに赤くなった。