ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第15章 複雑な光景
「あれ?ひなちゃん、食欲ないの?」
まこちゃんが薬を持って来たので、え?と思って手元を見るとまだ半分くらいしか減ってない。
ぼーっとしてたせいで、いつもよりもさらにゆっくり食べてたみたい。
と言っても、食べた記憶も食べなかった記憶もないくらいぼーっとしてた。
そういえば、カーテンも閉まってるし、明里ちゃんのご両親ももう帰ったみたい。
「た、食べれます!」
そう言って、急いでごはんを口に入れた。
「ひなちゃん!焦らなくて大丈夫だから、ゆっくり食べよう。ごはん食べ終わったらナースコールしてくれる?」
「はい…。」
と返事をして、まこちゃんがナースステーションに戻って行ったので、言われた通り落ち着いてゆっくり食べた。