
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第95章 留学前の惨事
_____翌日
"昨日、ノワール国際病院前で車3台が歩道に乗り上げる事故が起きました。警察の情報によりますと、この事故による負傷者は13名。うち、軽傷者8名、重傷者5名とのことです。また、重傷者のうち、先頭の車を運転していた男性と車に跳ねられた女子大生の2人が、現在も意識不明の重体です。"
昨日はあれからテレビなんて見る間もなかった。
ひなをオペ室に運んで、工藤先生と親父に託した後は他にいた負傷者の対応に当たり、ひなのオペが終わってからはずっとひなのそばにいた。
藤堂「おはよう、悠仁。」
「おはようございます…」
宇髄「8時前だぞ。お前、そろそろ小児戻らないと仕事始まるだろ。ひなちゃんは交代で見とくから大丈夫だ。神崎がコーヒー淹れて待ってる、一杯飲んで仕事出ろ。」
「すみません、よろしくお願いします…」
と医局に来て、
神崎「おはよう、五条先生!」
「おはようございます…」
神崎「はい、コーヒー。今日はねー、家からいい豆持ってきて淹れたんだ!」
「そうですか、ありがとうございます…」
神崎「……ねぇ、五条先生。どんなに辛くても、俺たちは医者なんだ。気持ちはわかるけど、今は小児科医。そんな顔して子どもたちの前に行くつもり?」
「すみません…」
神崎「ひなちゃんのこと信じて待つんでしょ?信じてるなら、顔は上がるはずだよね。ほら、前向いて!」
ぽんぽんっ!
神崎先生に背中を叩かれながらソファーに座る。
そして、コーヒーを口に気持ちを切り替えていると、事故のニュースが流れてきた。
