ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第96章 偉大な母
_____10日後
夏樹「ひなの、どんな感じ…?」
工藤「身体は回復に向かってるんだけどな…。」
息を吹き返したひなはそれから3日後に目を覚ました。
心配だった脳の異常もなく、その後、外科の特別室へ移してからの経過も安定してる。
七海「ひなのに会うのって、難しい…?」
藤堂「うん。今はまだちょっと…」
七海「だよね…。」
夏樹と傑は明日アメリカへ立つ。
だから、今日は俺らに挨拶しに来てくれた。
「ごめんな。せっかく来てくれて、ずっと心配してくれてたのに。お前ら身体の傷はもう平気か?夏樹、手は?」
俺が2人に会うのは事故の日以来。
あの日は2人とも手足を擦りむいて、夏樹は手首も捻挫して、自分たちも怖かっただろうにひなを全力で守ろうとしてくれた。
夏樹が手を伸ばしてなかったら、今頃ひなの顔はあんな傷で済んでない。
鼻は折れて額は割れて、ぐちゃぐちゃになってただろう。