
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第96章 偉大な母
んっ……んんっ…
次に目が覚めた時は、二度寝なのに随分と質のいい睡眠をとった感覚が。
「ひなちゃん起きた?おはよう。」
そして隣には、手を握ってくれているお母さんが。
「よく眠ってたわね。少しスッキリしたでしょう。」
少しどころか、さっきの寝起きに比べれば随分スッキリ。
「あまり眠れていなかったのね。ベッド、少し起こしましょうか。」
そう言って、お母さんはわたしのベッドの背を起こすと、
「ひなちゃん、お腹空かない?今日ね、お粥作って持って来たの。さつまいもだとまだ食べにくいかなと思って、たまご粥だけれどね。少し食べてみない?」
と言うので、わたしは首を横に振る。
すると、
「ひなちゃん、少し隣に行ってもいい?」
って、お母さんは椅子を立ち上がるとベッドに腰掛けて、そっとわたしを包み込んだ。
