ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第97章 大丈夫じゃない2人
「……俺が大丈夫じゃないんだ。俺が大丈夫じゃないから、アメリカには行かないんだ…。」
ぇっ…
大きな声にビクッとしたはずの身体が震えてない。
気づいたら、また五条先生の胸の中に収まってる。
「ひなが眠ってる間、俺、気狂いそうだった…。」
ゴジョウ、センセ…?
「ひなを失うのが怖くて怖くて、目が覚めてからも正直不安で仕方ない。だから今は、ひなのそばに居させて欲しい。アメリカに行かないのは、俺のわがままだ。」
五条先生の声が震えてる。
ぎゅぅぅ…
って、すごく苦しそうに、すごい力でわたしのことを抱きしめてくる。
こんな五条先生初めて。
いつだって強気で最強なのに、なんで、なんで急にそんな風に…