ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第99章 逆戻り
えっ…?
「今日、採血……今、から…?」
藤堂「うん。祥子ちゃんにサッとしてもらおう。その方がいいでしょ?」
その方がいいというのは、一体どの方なのだろう。
わたしは採血しない方がいいんだけど…
藤堂「後でする方がよかったら、検査の時でもいいよ。ただ、祥子ちゃんにはお願いできなくなるけど大丈夫?」
え?祥子さんじゃないの?
それは無理、無理無理無理っ!
知らない人にされるくらいなら、今ここで祥子さんにしてもらう方が、イイ、絶対。
「い、今…しときます…。」
藤堂「うん。そしたら、ちゃちゃっと終わらせよう。祥子ちゃん、お願い。」
ということで、わたしは祥子さんに採血をしてもらい、
祥子「ひなちゃん、採血おしまいよ。」
藤堂「頑張ってえらかったね。ちょっと多く採ったからしんどかったね。気分悪くない?」
「はい…」
藤堂「何かあったらナースコールしてね。そしたら、時間になったら迎えに来るから、それまで少し休んでて。」
と、藤堂先生と祥子さんが部屋をあとにし、わたしは検査の時間まで、寝て待つことにした。