ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第100章 宇髄先生の治療
「ゔっ……ッ、ハァハァ…痛っ…痛い……い"っ……」
藤堂「もう少しで終わるからね。ひなちゃんえらいよ。」
痛みは小さくならないのに、なぜか小さくなる藤堂先生の声。
「痛っ…ハァハァ…、痛…ハァ……ッ、ハッ……」
藤堂「…ひなちゃん?ひなちゃん、息して。」
「ゲホゲホッ…!! ……ハァ、ハッ……」
藤堂「お目目閉じないよ。先生のお手手ギュッとしてごらん。」
あんなに握りしめてた手にも力が入らなくなり、
宇髄「ひなちゃんマズいか…?」
藤堂「発作が…、心音も怪しくて…。」
藤堂先生に聴診されてることもわからなくって、
宇髄「後1分で終わらせる。終わったらすぐ部屋連れて行こう。」
藤堂「わかりました。…ひなちゃん、わかる?もう1分で終わるからね。もうちょっと頑張るよ。お目目開けるよ。」
パチパチと頬を叩かれて、もう意識がほとんどないんだと気づくけど、痛みはちゃんと感じるもんだから、
あと1分も耐えられない…
中途半端に意識を保つより、このまま気を失ってしまう方が、楽……かも…。
そう思ったわたしは、
藤堂「ひなちゃん!ひなちゃ……」
自分から意識を手放した。