ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第101章 ぶり返す古傷
宇髄「藤堂はもしかしたらと思ったが、祥子まで受け入れなくなったとは…。」
「祥子ちゃんが頼みの綱になるはずだったのですが。」
宇髄「昨日、ひなちゃんが"どっちでもいい"って言った時、"どうでもいい"に聞こえたんだ。心の水が溢れ返ってたのはわかってた。無理させたな…。」
「何度も治療になるより、1回で終わらせてあげて正解だと思っています。今回は仕方ないです。」
宇髄「でもな…。処置室連れて行く前、祥子に耳打ちされたんだよ。ひなちゃん熱上がってるから、無理させない方がいいって。言われてわかってた上で、これだからな…」
実は、ひなちゃんはこのところ微熱気味。
原因はストレスだろうと様子見しているが、昨日の治療前、熱が朝より上がっていたそう。
宇髄「今朝は熱どうだった?」
「7度5分です。昨夜からは少し下がりました。」
宇髄「うーん…。それでも、昨日の朝までに比べると高いな。急に上がり出すかもしれん。」
「はい。しばらくはその辺りも注意して見ておきます。」
宇髄「ん、頼んだ。」