ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第101章 ぶり返す古傷
そして、
工藤「ひなちゃん、ごめん。ついでに聴診もさせて。」
そのまま聴診をされてから、パジャマを直してもらうと、
工藤「それと、ひなちゃんお腹は空いてない?祥子ちゃん、ご飯持って来てくれてたんだけど、ひなちゃんよく寝てたから、時間来て下げちゃったんだ。もし、今から少しでも食べられそうなら、ゼリーかアイス食べない?」
…ゼリーか、アイス…?
言われて工藤先生を見ると、一体どこから出してきたのか、手にはゼリーとアイスがひとつずつ。
しかも、どっちもわたしが好きなやつ。
アイス……なら、食べたいかも…。
お腹はすかないし、食欲だって湧かない。
とにかくずっとそんな感じで、今もお腹がすいたわけではない。
でも、アイスは本当に食べたいなって、なんだか久しぶりに、食欲が湧いたような感覚が。
「アイス…」
工藤「おっ、ひなちゃんアイス食べる?」
「コクッ…」
工藤「よしよし。そしたらアイス食べようか!」
ということで、工藤先生はわたしの身体を起こし、スプーンでひと口ずつ、アイスを食べさせてくれた。