ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第101章 ぶり返す古傷
それから、いつも通りに過ごせと言われたものの、特にすることもなく、する気も起きず。
そもそも、何もしないのが最近のいつも通りなので、相変わらず、ぼーっとしたり、うとうとしたりしていると、
工藤「…なちゃん、起きて。おーい、ひなちゃーん。」
工藤先生に肩をトントンと起こされた。
「んん…」
工藤「おはよう、ひなちゃん。」
おはようと言われるし、工藤先生の歯もまぶしいくらいに輝いてるけど、窓の外はもう暗い。
工藤「今日は、ひなちゃん眠い日だったみたいだな。しんどいとかない?」
言いながら、おでこに手を乗せる工藤先生。
そういえば、工藤先生におでこを触られるって、あまりなくて新鮮な感じ。
藤堂先生と祥子さんの姿はないし、いつも一緒の宇髄先生もいないから、どうやら工藤先生1人のよう。
それもまた、あまりなくて珍しい。
工藤「電極付けてるところ大丈夫?テープ痒くなったりしてないかな。ちょっと確認しとくな。」
そう言って、工藤先生はパジャマを捲り、テープが貼られたところを確認する。
工藤「うん、大丈夫そうだな。一応、肌に優しいテープにしてるけど、明日まで貼りっぱなしだから、痒くなったらいつでも言ってな。」
ニカッと工藤スマイルを見せて、今度は頭をぽんぽんと。
その笑顔につられるように、わたしもコクンと頷いた。