ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第16章 複雑な思い
それから昼も夜もひなは起きることなく、日付が変わって午前4時ごろ。
様子を見に行くと、ひなは目を開けていてびっしょり汗をかいていた。
「起きてたのか?汗いっぱいかいたな。気持ち悪いだろ?着替えるぞ。」
と、夏樹が起きないように小声で言うと、ひなはすぐにコクッと頷いた。
まこちゃんも呼び、ひなの身体を起こしてタオルで汗を拭いて、新しい病衣に着替えさせると、
よっぽどスッキリしたのか、まだぼーっとしてるのに、
「アリガト…。」
と呟いた。
体温を測ると37度まで下がっている。
「もう少し寝とくんだぞ。朝になったらまた来るからな。」
と言って、ひなが眠ったことを確認してから部屋を後にした。