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「その怖いなんだけどな、ひなはエッチすることの何が怖い？例えば、痛いのが怖いとか…ひなの恐怖心は何から来てる？」




"怖い"



わたしの中にある恐怖心。

これがいつまでもグズついて、邪魔をしているのはわかってる。




「痛いのが怖いのはあります…。エコーとか膣鏡でも痛いから、五条先生のは…大きいものが入るのは痛いかもしれないなって…。」



「全く痛みがないようにするとは、安易に約束してあげられないけど、ひなが辛くないように最善を尽くすことは約束する。治療は嫌でもやめてあげられないが、エッチはすぐにやめられる。そもそも、これは治療じゃなくて、恋人同士が愛を深めるためにすることだから。我慢や苦痛はなくていいことだから。な？」



「それは、そうなんですけど……」




まだ語尾が濁るわたし。

すると、




「怖いのはそれだけか…？」




抱きしめる手を緩めた五条先生は、顔を覗き込むようにしてわたしの頬に手を添えた。