ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第106章 すれ違い
…っ。
落ち着いた優しい声をしてるのに、五条先生の瞳は何かを悟っているみたい。
……思い出してしまうかもしれない。
一度だけあった過去の記憶。
それを、五条先生と繋がる時、頭で忘れていても体が覚えているかもしれない。
この前ダメだったのは、たぶんそういうことなんじゃないかと思うから。
何が怖いって…、そうなるのが怖い。
大好きな五条先生に愛してもらって拒絶してしまうのが怖い。
そして、もう五条先生とエッチができなくなって、五条先生に触れることも、触れられることもなくなって…
嫌われて見捨てられるのが、すごく怖い…。