ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
……はぁ。
藤堂先生が部屋を出ると、ソファーにこてんと横になった。
最後に藤堂先生から聞かれたこと。
お昼ごはんがあるなんて、咄嗟についた嘘だった。
みんなで食べる予定だったのは本当。
ポリクリ中はお昼も班のみんなと一緒だから。
ただ、今日は休憩時間がはっきりしてたから、みんなで食堂に行くつもりだった。
お昼がないと言えば、藤堂先生が絶対に用意する。
でも、今は食欲なんてとてもない…。
「……。」
目の前にある病室の景色をぼんやり眺める。
頭の中はずっと考え事をしてるのに、ただぼーっとしているだけで時間が過ぎていく不思議な感じ。
そうして、どのくらい時間が経ったのか、
コンコンコン___
ドアをノックする音が聞こえて起き上がると、藤堂先生と祥子さんが来た。