ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第111章 ポリクリ
五条先生…。
てっきり夜になると思ってたのに、お昼のうちに来てくれた。
うれしい、ありがとう。
いつもならそうなるのに、気持ちが沈んでいる今来るのは、なんとも間が悪いというか…
「具合は大丈夫か?」
「別に…。貧血で倒れてここにいるんじゃないですよ。」
そんなこと言ってるんじゃないってわかっているのに、そんな風に返してしまう。
すると五条先生は、
「うん。ひなが元気なのはわかってる。でも、採血で気分悪くなったって聞いたから。その心配はしていいだろ?」
そう言って、ベッドにぽすんと座り、わたしの頭をぽんぽんっとした。
かと思えば、すぐに立ち上がり、
「着替えやタオル持ってきたから、ここ置いとくぞ。飲み物とかは冷蔵庫入れとくな。」
今度は持って来た荷物をせっせと整理してくれて、それが終わると、
「ひな、お昼何も食ってないだろ?」
テイクアウトの袋を手に、再びベッドにぽすんと座った。