
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第112章 麻疹
五条先生の手、冷たくて気持ちいいな…。
頬を撫でられるのが気持ちよくて、わたしは急になんだかうとうと。
一方、五条先生は、
「熱がこもってるか…。」
頬を撫でるのと反対の手で布団の中にあるわたしの手を握り、独り言みたいに言って、
「ひな暑くないか?暑いよな、ちょっと待ってな。」
わたしの手足が出るように布団の位置を整えると、再びわたしの手を握り、熱を測るようにおでこにも手を。
「少し楽になったか?」
そう聞かれ、返事ができない代わりに、わたしはそっと目を閉じると…
…
……
………なんか、すごく心地いいな…。
身体はぽかぽか暖かくて、でも、肌に触れる空気は少し冷たくて…
ふかふかなベッドに乗って、雲と一緒に空を流れてるみたい。
わたし、今夢の中なのかな…?
こんなに気持ちよく眠れるの、すごく久しぶり…
…
……
………ん?…あれ?
