ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第112章 麻疹
その後、ひなの熱は無事に下がり、順調に快方へ。
…と言いたかったが、残念ながらそうはいかず。
熱は下がり麻しんそのものは快方に向かったものの、心配だった合併症で肺炎に。
幸いにも酷くならずに済んだのだが、喘息の症状もしばらく続き、
「ハァハァ、五条せっ…ゴホゴホッ!五条せっ…ゲホッ!!」
「落ち着けひな。」
「ハァハァ…治……る?……っ、ゲホゲホッ…!」
「ああ治る。ちゃんと治るからそんなに焦るな。」
「でも…ぜんぜっ…、…ゴホゴホ!治ら…、ゲホッ…っ!」
「も〜、ひな。しゃべらなくていいから、ほら、薬剤しっかり吸ってごらん?」
「ゴホッゴホッ!スー…、ハァハァ、ハー…、ハァハァ…グスン」
「そうそう、呼吸しっかりして。上手上手。ここまで来たんだ、後は落ち着いて対処していけば治るから。泣かない泣かない。」
「グスン…、ハァ、グスン…。」
結局、本調子に戻るのにひと月以上かかったが、ひなはなんとか回復して、ポリクリにも無事復帰できた。