ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第117章 変調
そして、
「おはようございます!」
白衣に着替え、医局に行き、
「神崎先生、本日もよろしくお願いします。」
「おはよう。よろしくね。」
神崎先生に挨拶をして、いつも通り実習がスタート。
医局の朝礼が終わり、神崎先生と今日の予定を確認したら、
「ひなちゃん、ちょっと処置室ついて来てくれる?」
「はい。」
ということで、まずは処置室へ。
今日は神崎先生が外来に入っていないため、1日病棟実習になっている。
担当患者に処置の予定がある子たちがいるので、今からその準備をするんだろう。
そう思いながら、神崎先生の横を半歩下がって廊下を進み、処置室に到着。
すると、
「ねぇ、ひなちゃん。具合悪い?」
「えっ…?」
ドアを閉めて振り返った途端、そう神崎先生が。
「いえ、別にそんなことないです。」
咄嗟に返すと、神崎先生の表情がピリッと変わり、
「ひなちゃん。今ひなちゃんの目の前にいる医者は、ヤブ医者でもないし、なんならかなり優秀な類の医者だけど…?見破られない…あるいは俺が見破れないと思って嘘ついてる?」
と。