無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

目元に手を当てて、めまいが落ち着くのを少し待つ。

横になったままローテーブルに手を伸ばし、ちょうど出しっぱなしだった体温計を取って、



ﾋﾟﾋﾟｯ…



測ってみると、やっぱり今日も熱はない。



はぁ、なんでだろう…、なんなんだろう…。



熱がないのにこんなにしんどいのは、たぶん初めて。



疲れてるのかな…、体力ないな…。



そんな風に思いながら、熱はないのでなんとか病院に行こうと、上体を起こし、支度が間に合うギリギリの時間までソファーでじっとする。

そして、そろそろ準備しないとと立ち上がり、



…よし、大丈夫そう。



洗面所に行って、顔を洗って歯を磨いて、着替えを済ませて。

ごはんを食べる時間はないけど、せめて水分は取っておこうとキッチンへ行き。

冷蔵庫を開けようとした瞬間、



…っ。



急にまたｸﾗｯ…ときて、その場にしゃがみ込んだ。