ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第117章 変調
「できました…。」
声をかけると、宇髄先生も藤堂先生もこちらに振り返り、
「ありがとう。横になろうか。」
宇髄先生に背中を支えられながら、掛けていたタオルをお腹に押さえつつまた仰向けに。
「藤堂、すまん補助頼む。」
「はい。」
宇髄先生が藤堂先生に言うと、
「ひなちゃん、少し脚開くよ。」
藤堂先生は立ててあるわたしの脚を開かせ、タオルを膝までめくり、その間に宇髄先生はパチパチと手袋をして、
「ひなちゃん、触るよ。力抜いててなー。」
ビクッ…
「…っ、」
「息吐いて〜。」
「…っ、つ…。」
指が中に入ってきて、
「ひなちゃん、すぐ終わる。お腹押すよ。」
お腹も押されて、
「ん、頑張った。」
内診は30秒くらいですぐに終わった。
「ちょっと痛かったな。ごめんね。お腹は押しても平気だったか?」
「はい…。」
「ん。頑張ったね、お疲れ様。着替えていいよ。」
言って、手袋を外した宇髄先生はわたしの膝をぽんぽん…として、また壁の方を向いてくれた。