ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第118章 ドクターストップ
藤堂「ひなちゃんわかる?ちょっと診ようね。」
わたしは藤堂先生に抱き上げられ、ベッドに寝かされ、
藤堂「しっかり呼吸するよ〜。」
マスクやパルスオキシメーターをつけられて、
「ハァ、ハァ…ゲホゲホッ…」
藤堂「サチュレーション93……祥子ちゃん、バイタル確認したら、点滴外して採血お願い。様子見て注射するから、それも準備だけよろしく。処置が済んだら身体冷やしてあげて。」
祥子「はい。」
藤堂「ひなちゃん胸ごめんね、冷たいよ。」
藤堂先生に聴診されながら、
「ハァ、ハァ……ゲホゲホッ、ハァ……」
「ひなちゃん寝ないでねー。咳はいつ出てきたかな?30分くらい経ってる?」
「ハァハァ…」
「うん?わかんない?1時間経つ?」
「ハァハァ…フリフリ」
「1時間は経ってなさそうか。発疹は?いつ出たかな、発作と同じくらい?」
「コ、クッ…」
「うん?同じくらいだけど、ちょっと違う?発作が先だった?後だった?」
「コクッ」
「うん?後?」
「フリ…」
「先か。発作が起きてから、蕁麻疹も出てきたのね?」
「コクコクッ…」
「うん、わかった。ありがとう。つらいね、もうちょっと頑張ろうね。」
わたしが意識を飛ばさないように、症状の確認も兼ねてずっと話しかけられる。