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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第120章 大嫌いな言葉


〜小児科医局〜




「すまんかったな、藤堂。ひなちゃん興奮させた。」



「いえいえ、すぐに落ち着きましたよ。治療、なかなか拒みますね…。」



「うむ。気持ちはわかるが、身体だって辛いはずなのにな。本人は大丈夫の一点張りだ。」



「ひなちゃんって、強がっているというか、気持ちが前に前にある時ほど、調子悪くなりやすいですよね。ドクターストップをかけた時に嫌な予感はしたんです。気丈に振る舞ってリアクションも薄かったので、後々爆発するんじゃないかなと。」



「最初の治療薬もそうだし、治療も珍しくすんなりだったな。」



「入院になって治療になって、メンタルは結構やられているはずで…だから甘えて欲しかったけど、僕たちじゃ難しいんでしょうね。ひなちゃん、悠仁のところに行かせましょうか。実習に戻らなきゃって焦りもあるはずですし、ストレスが二重三重に掛かるより、思い切って休ませる方が良いかもしれません。」



「そうだな。」



「最低限の治療だけして向こうで療養させて、そのまま海外実習に入らせれば。足らずの実習分は帰国後にカバーしてあげれば、卒業への影響もないはずです。」



「ああ、その方針で賛成する。…とういうわけでだ、神崎。ひなちゃんのクリクラ、一旦打ち切らせてもらっていいか?」



神崎「もちろん。ベストな判断だと思います。」



「ん。それとひなちゃんにだが、神崎から伝えてやってくれないか?指導医の口から伝えてやってほしい。」



神崎「2人揃って医局に来たと思ったら。そんな改まってくれなくても(笑)承知しました。」


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