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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第120章 大嫌いな言葉



藤堂「ひなちゃん、貧血の数値は少しずつ良くなってるよ。喘息も落ち着いてきたし、熱も下がった。だけど、お腹の調子がまだ良くないよね?」



「大丈夫って言ってるじゃん…。」




頭が真っ白なはずなのに、それとも真っ白だからか。

わたしの口は利き方も知らないで勝手に動く。




「薬を飲んだ。生理が来た。しんどかったけど頑張った。なのに良くならなかった。だから治療を受けた。嫌で嫌で嫌だったけど、これを頑張ればと激痛に耐えた。ここまですればいつもならもう大丈夫ってなるはずのに、どうして退院できないの、治療が必要になるの…っ。」



藤堂「それは、宇髄先生と最初にお話したこと。短期間で症状が悪くなっているようだから、今回は様子を見させてねって。」



「そんなの…少し生理が遅れただけなのに…。そもそも生理が不順気味なのは今までと別に変わってない。なのに急にこんなこと…。」



藤堂「正直に言うと、お腹の状態が悪化してしまった原因は、しばらくセックスできていなかったからだよ。」



「Excuse me…?」



藤堂「セックスすることで図らずも外に流れ出せていたそのサイクルが、突然なくなった。それと同時に、実習で身体に負荷がかかり、それはひなちゃんの心にも。相当なストレスがかかっていたと思う。今回調子が悪くなったのは、そういったのが原因。」



「ストレスなんてないです…。」



藤堂「ううん、そんなことないよ。だって、ひなちゃん1人で全部頑張ってたから。ねえ、ひなちゃん。悠仁がいないの、ちょっと寂しかったね。」


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