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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第135章 凪の揺らぎ



そして、予定日間近になったある日。




「ごめんね、ひなちゃん。悠仁がいない時に。あれ、おばさんもいない?」



「はい。お母さんはちょっと用事ができたみたいで出掛けていて。」




藤堂先生がお母さんにまだ挨拶できていなかったからと、我が家に遊びに来てくれた。




「すみません、お母さんに挨拶しにって、悠仁さんから聞いたんですけど。」



「そう思ったけど、僕も急に来ちゃったから気にしないで。都合聞いて来るべきなのにごめんね。いつも時間ができたタイミングで押しかけちゃって。」



「いえ、そんな。お母さんあと1時間くらいで帰ってくると思うんです。よかったらゆっくりしていってください。」



「うん、ありがとう。あ、そしたらこれ渡しておこうかな。おばさんとひなちゃんに。」




と、なにやら美味しそうなプレゼントをいただいて、




「ひなちゃんお腹随分下がってきたね。もう産まれるんじゃない?」



「そうですか?予定日は一応まだなんですけど。でも、もういつでも会いたいです。」



「もう本当にすぐだと思うよ。」



「そっか、楽しみだな〜。あ、お茶淹れますね!」



「あー、いいのいいのいいの。ひなちゃんは座ってて。勝手するけど、勝手わかってるし、僕がするから。」




そう言って、藤堂先生がキッチンに向かうので、お言葉に甘えてお任せすることに。


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