ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第19章 夢と過去の記憶
工藤「ひなちゃん、聴診するから一旦バンド外すよ。」
ビクッ
そう言って、工藤先生が胸のあたりを固定してるバストバンドを外す。
藤堂「ひなちゃん、痛くない程度でいいから、ゆっくり呼吸だけしててね。」
ビクッ
五条先生に病衣をめくられて、藤堂先生に聴診される。
終わると工藤先生にまたバンドで肋を固定された。
五条「次、宇髄先生に左耳診てもらうから、じっとしててな。」
と言われると、左耳に何か入れられた。
ビクッ
左耳はずっと膜が張ったようであまり聞こえない。
神崎「ひなちゃん、お口の横消毒してお薬塗るね。ちょっとしみるよ~。」
ビクッ
痛い…
顔にこんな痛む傷、わたしひどい顔してるんだろうな。
先生たちみんなでわたしのこと診て手当てしてくれて、
五条「最後、腕の傷確認するな。」
どうせ傷なんて治らない、治したって意味ないのに、みんなわたしのためなんかに…
パシッ…
「もう…やめて………」
そう言って、五条先生に掴まれた右腕を払った。
「縫ったところ綺麗に治すんだ。ちゃんと消毒するぞ。」
と、五条先生が再び掴んだ右腕を払おうと…
…っ。
「ちゃんと見せなさい。」
わたしが振り払うのをわかってたのか、今度は手首ががっちり掴まれてた。
「離、して……」
「離さない。」
そう言って、五条先生がギュッと手首を掴んできて、
「離してよ…嫌って言ってるんだから…もうやめてよ!もういいの!!治したってこんな傷消えない!!」
って、わたしはまたみんなの前で爆発して、右腕は振り払えず掴まれたまま、左手で頭を抱え込んだ。