
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第20章 喘息と貧血と学校と
シュッ、シュッ、シュッ、シュッ……
ん?
シュッシュッという音で目が覚める。
「ひなちゃん、起きたね。おはよう!」
と明るい笑顔のまこちゃん。
あれ?朝?あれ?
昨日、検査から戻ってごはんまで寝てていいよって…
わたし、ごはん、食べたっけ?
「あれ…?」
「ひなちゃん、昨日あれから起きなくて。何度か起こしたんだけどね、五条先生も起こしてくれてたけど、疲れてるかなって。あ、寝てる間に点滴したからごはん食べてないのは大丈夫だよ!」
ええ!
そんな、寝てる間に点滴って…
コンコンコン___
「お、起きたか。おはよう、お寝坊さん。」
なっ…
あの一件以来、五条先生との距離が近くなったように思うけど、サラッとそういうこと言うのも増えた気がする…
「おはようございます…」
「お腹空いただろ?まこちゃん、ごはん持ってきてあげて。」
「はい。」
とまこちゃんが取りに行ってる間、わたしは身体を起こしてごはんを食べるために、テーブルを引き寄せようとすると、
「待て。先に聴診するから。」
言って、五条先生に聴診をされる。
