ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第22章 ノワール学園中等部
そして、夜。
ごはんを食べて薬を飲んだあと五条先生が来てくれて、約束通り宿題をみてくれた。
国語や英語は教科書を写すだけがほとんどでそんなに困らなかったけど、数学は積み重ねがなくてわからない。
学校で習ったのは二次方程式。
五条先生は一次方程式から教えてくれた。
「……で、こうすると後は2x=8のxに入るのを求めるだけでいい。2と何をかけたら8になる?」
「4?」
「正解。じゃあ、この問題ひとりで解いてみろ。」
うーんと、まずは移項して…
「…できました。」
「正解。これで一次方程式はわかったな。そしたら、宿題の二次方程式だけど、この問題のどこが難しくてできなかった?」
「えっと…、xとyについてる数字が全部バラバラで、どう計算していいのかわからなくて…」
「なんだ、それに気づいてるならよくわかってるぞ。バラバラだから解けなかったんだろ?そしたら、xとyどっちでもいいから係数を揃えれば良いんだよ。さっきやったよう…」
ピコーン!
ひらめいたとはこういうことを言うんだ。
五条先生の言葉で、一気にどうすればいいのかわかって問題を解いた。
「…できた!」
「うん、正解。お前飲み込み早いな。少しの助けですぐ理解できるんだ、これならすぐみんなに追いつける。また教えてやるから頑張れよ。」
「はい。五条先生、ありがとうございます。」