ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第23章 蕁麻疹
「よし、薬は塗ったから、とりあえずパジャマ着ろ。」
とパジャマを着せてもらったけど、身体中まだまだかゆい。
薬の効果はあるのかと思うくらい、かゆい。
「かゆいの治らない!!」
そう言ってあちこち掻き続けてると、五条先生に手を掴まれてしまった。
しかも、片手で氷のうをわたしの体に当てたまま、もう片方の手で私の両手を。
そんな器用なことしてくれなくていいのに、おかげでわたしは身体を掻けない。
「掻かせて!」
「ダメだ。落ち着け。暴れてたらもっと痒くなるぞ。」
はぁ、なんでこんな蕁麻疹が出るの…?
痛いのも嫌だけどかゆいのも辛い。
そのうち、わたしはまたロボットのように
「かゆい…かゆい…かゆい……」
と言い続けた。
そんなかゆみは、30分以上経ってようやく引き出す。
今日は美味しいごはんを食べて、気分良く1日が終わると思ってたのに…
「今日はhappyだったのに…」
と思わず心の声を漏らす。
「身体は思ってる以上に疲れてるんだ。こうして出る蕁麻疹自体は害があるものじゃないが、辛かったら明日は一度学校休むか?それとも、午前中だけとかお昼だけとかでもいいが。」
そんな…
学校には行きたい。
せっかく行けるようになったし、行ってもいいならわたしは、
「学校は休みたくありません。行っても問題ないなら行きます。」
「そうか。蕁麻疹が出る以外は問題ないから、自分が行きたいと思ってるなら行ってもいい。ただ、無理するなよ。」
「はい。」
と言って、学校には休まず通ってるんだけど…