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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第26章 退院したって甘くない



「ひな。ひな、起きろ。」



「ん…」




目を覚ますと五条先生がいる。




「ん?あ、五条先生おかえりなさい。」




って、五条先生の手がおでこに乗せられてる。




「ひな、お前いつからしんどかった?」



「え?」




言うと、体温計が脇に挟まれた。




「結構熱あるぞ…。38度4分だな。」



「え?」




状況が飲み込めなくて、さっきからえ?としか言ってない…




ピピッ…



「ほら見ろ。38度4分だろ?」




と見せられた体温計には、たしかに38.4℃って表示されてる。

そんなおでこ触っただけで正確に当てるなんて…




「すご…」



「すごじゃない。身体怠いからここで寝落ちしたんだろ?いつからだ?」



「いや、そんななんの自覚もなく…コホコホッ…」




あっ…、なんて思ってももう遅い。

咳をした途端に五条先生の表情が一気に変わる。




「咳してるだろうが。朝から咳出てたのか?」



「いや、今のはたまたまで…」



「なんで嘘つくんだ!夏樹から聞いたぞ、朝からよく咳き込んでるって。」




えぇ!なんで、夏樹くんが五条先生にそんなことを?

いつの間にそんな話したの!?




「なんで早く言わなかった!!LIMEでも聞いただろうが!」




ヒィッ…

五条先生がお怒りモードになってる。

たしかに少しだるいとは思ったけど…




「でも、わたしそんなしんどくないんですけど…」



「しんどくなくても咳が出てこんなに身体も熱くなってたらおかしいことくらいわかるだろ!ったく、病院行くぞ。」



「えぇ!!な、なんで…!?」



「熱が上がったら危ないからだ。まだ発作も出てないんだから、すぐ行くぞ。」




と五条先生に車に乗せられて…


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