ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第26章 退院したって甘くない
〜小児科医局〜
神崎「あ、藤堂先生と五条先生、おかえり〜。」
宇髄「ひなちゃん、やっと落ち着いたか?」
五条「えぇ。どうしても帰りたかったみたいで、興奮して発作を。」
藤堂「でも、熱は上がらなくなったので、そんなに酷くはなさそうです。胸の音も少し雑音はありますがすぐに治るでしょう。」
五条「恐らく、環境の変化が大きな原因だと思います。冷え込みも相まって朝から咳き込んでたみたいですが、今朝は俺がいなかったんで気づけず。夏樹がいてよかったです。」
工藤「ははっ。夏樹もひなちゃんのこと好きだからな。ずっと見てたみたいだわ。それにしても、ひなちゃんは五条先生ん家の居心地がよっぽど良かったんだね。何度帰りたいって口にしてたか。」
五条「咳も熱も出てるのに、本人はしんどくないと言い張るのが厄介なんです…。すぐに言ってくれればこちらも対処できるんですが、なんせ黙ってるんで結局悪くなる。」
宇髄「子どものうちは鈍いからケロッとしてることも多いだろ。しんどくないって言うのはたぶん本当なんだ。が、ひなちゃんの身体自体はそういうわけにもいかないからな。本人に少しずつ自覚を持たせるしかないな。」