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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第27章 2月29日

-五条side-




貴重品だけ預かっとくって言ったら、ひなはニコニコと鞄を俺に渡してきた。



「鞄は置いといていいって、貴重品だけ預かっとくって言ったろ?なんで鞄ごと渡してくるんだよ…」



「なんでって、五条先生が貴重品預かってくれるって…」




あ…、そういうことか。

ひなにとっては全部大切なものなのか。

今まで何も持ってなかったから、自分の持ち物はひなにとって全部宝物になってるんだ。

まさか、そう来るとは。

あまりにも純粋過ぎる…




「マジか…」



「え?」



「いや、なんでもない。普通は貴重品といえば、財布やらスマホやら家の鍵やら、失くすと特に困る物のことを言うんだよ。」



「あ、そうなんですか。うーんと、じゃあ…」



「まぁ大丈夫だ。俺は荷物ないし持っといてやるから。」



「ありがとうございます!!」


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