テキストサイズ

ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第29章 人海戦術

-ひなのside-




お昼ごはんはまたゼリーしか食べなかった。

薬を飲んでぼーっとしてたら、




「ひ〜なちゃんっ!吸入行こっか!」




って底抜けの明るさで神崎先生がやってきた。

五条先生は忙しくて来れなかったのかな。

と思いながら、渋々神崎先生と処置室に向かう。



そして…




ブーン…ゴォー…サァー…___



「ッ…ゲホゲホッ……コホッ…ゴホゴホッ………」




こんな拷問みたいなことを1日に2回もしないといけないなんて…

毎日寝る前に頑張ってたのに、修学旅行には行けなくなったし、どうせ2回にしたところでこんなの意味ないでしょ。




「ハァハァ…ゴホゴホゴホッ、ッハァ……ケホッ……」



「ひなちゃん、あとちょっとだよ〜。頑張れ頑張れ。」




先生たちのあとちょっとは全然ちょっとじゃないんだから。

もうわかってるんだから。

はぁ、苦しい。

ちょっとマスク浮かそう…




「あぁ〜!ひなちゃんダメ。ちゃんと終わるまでつけないと!」




と神崎先生に口のマスクを押さえられる。

五条先生だけかと思ってたら、神崎先生も抜け目ないんだね。



はぁ…



やっと吸入が終わるといつものようにヘトヘト。

部屋に戻って神崎先生が出ていくと、秒で寝てしまった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ