ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第32章 初潮
「少ししたら薬効いてくるからな。息止めないでゆっくり吐くんだぞ。」
と言いながら、五条先生はずっと腰をさすってくれる。
温かくて優しい大きな手は、それだけで痛みを和らげてくれるようだった。
でもやっぱり、痛いもんは痛い。
病気じゃないのに、生理ってこんなに痛くなるの…?
20分くらいすると薬が効いてきたようで痛みが引いた。
「ひな落ち着いてきたか?」
コクッ…
「身体仰向けにするな。ちょっと聴診させて。」
と、五条先生にパジャマのボタンを開けられてチェストピースが胸に当たった。
…ところまでは覚えてるけど、そのあとは聴診されながら寝ちゃったみたいで、起きたら朝ごはんが目の前にあった。